メールマガジン Top Eye Vol.450
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福島会計事務所 メールマガジン Top Eye Vol.450
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◆ 今号の目次 ◆
【1】「什の掟」甲斐 昭彦
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【1】「什の掟」甲斐 昭彦
以前、ご紹介しました会津藩の「什の掟」。
再燃しているようで年末年始の番組で何度か紹介されていました。
ベストセラ-になった藤原正彦『国家の品格』にも引用されており、
再び注目されているようです。
さて、この会津藩の教育として有名な「什の掟」。
私も、再び紐解いてみました。
「什」とは、6歳から9歳までの会津藩士の子供たち(男子限定)が、
町ごとに10人前後で作っていたグル-プをいいます。
会津藩では、藩士の子弟は10歳になると、藩校日新館に通うことになります。
そのため、9歳以下の子供たちが集まる「什」は、日新館入学前に、
会津武士の「心構え」を身につけさせるための「幼児教育の場」だった
と言われています。
一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
一、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
一、虚言を言ふことはなりませぬ
一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
一、弱い者をいぢめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で夫人と言葉を交へてはなりませぬ
そして最後に「ならぬことはならぬものです」
以上が、「什の掟」。
よく解釈で問題となるのが最後の「ならぬことはならぬものです」の所。
これは、「ダメなものはダメ」「間違っていることをしてはならぬ」ということ。
人として生きるためには、理屈や言い訳が通らない絶対にやってはいけないことが
あるという意味で、これを戒めた言葉だそうです。
礼儀がないこと、嘘をつくこと、裏切ること、弱い者いじめをすることなどは、
人として恥ずかしいこととして、自らの行動に大義の筋を通しなさいという
会津の教えを示した言葉であり全てを総括しています。
また、「什の掟」は子供たちの間のこととはいえ、決まりは決まりなので、
破れば当然、罰があったようです。
一番軽い罰は「無念(むねん)」。皆の前で「無念でありました」と詫びる事。
それより重い罰は、「竹篦(しっぺい)」。
皆からのしっぺのことで、罪の重さに応じて、回数や箇所が違っていて、
手加減をすれば、一番の年長者で什を仕切る什長から、
やり直しが命じられたそうです。
最も重い罰は、「派切り(はぎり)」。
文字通り什のメンバ-から絶交されてしまい、
こうなったら父か兄と一緒に什のメンバ-ひとりひとりの家に
謝りに行かないと許してもらえないという厳しいものだったそうです。
とは言え、この罰の内容は、厳しさの中にも、どこか子供らしさが感じられます。
それもそのはず、「什の掟」の作成や、罰の規律までが
会津藩の子供たちだけで作られたものだそうです。
なるほど・・でも驚きですね。
戊辰戦争後も、会津藩士が敗軍でありながら名を残すことができたのは、
幼き時からのこのような生き様を示す教育の影響だったのでしょう。
現代社会において「什の掟」は、子どもの教育姿勢・方針を示すだけではなく、
「大人のあるべき姿」を描いているのかもしれないという気がしました。
この尊い美しい生き方への憧れだけは失わずにこの時代を生きていきたいものです。
甲斐 昭彦
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■■ 編集後記
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今日は雪が降っております!
東京でも大雪警報が発表されました。
交通機関にも影響が出ているようです。
明日の朝まで気を付けた方が良さそうですね。
凍結も心配です。
皆様もお帰りの時間帯にはお気を付けてお帰りください。
本橋
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